ベリンダ・ベンチッチ(Belinda Bencic)

ベリンダ・ベンチッチ(Belinda Bencic)は18歳。現在、WTA世界ランキング7位(2016年2月26日現在)で、ジュニア時代から大きな期待をされてきたテニス・エリート。パワーは持ち合わせていないものの、戦術に長けており、頭脳的なテニスで相手を崩すテニスを得意とする。

スポンサーリンク

プロフィール

国籍スイス
生年月日1997.3.10
デビュー年2011年
身長175cm
体重63kg
出身地フラヴィル
(スイス)
居住地ヴォルララウ
(スイス)
利き手右手
バックハンド両手打ち

1997年3月10日、スイスのフラヴィルで生まれました。両親は1968年当時チェコ・スロバキアからスイスに渡った移民です。ベンチッチは、女子テニス界のレジェンド、マルチナ・ヒンギス(スイス)の母親であるメラニー・モリター氏指導の下、4歳からテニスをはじめました。

7歳から15歳までメラニー・モリター氏のモリターズ・テニス・スクールでテニスの英才教育を毎日受けました。ベンチッチは幼少期よりかなり期待をされていたようで、地元スイスのテレビ局にも取材を受けたことがあります。また、錦織圭やシャラポワが在籍したニック・ボロテリー・テニスアカデミーにも半年間テニス留学しています。

来歴

2010年

ジュニアとしてキャリアをスタート。

9月のルツェルン(スイス)で開催されたITF Luzern Junior Competitionに出場し、決勝まで進むがストレート負けで準優勝となる。

2011年

ジュニアサーキットに転戦しつつ、14歳にしてツアーレベルの試合にも参戦。3月のFallanden ITF($10,000:インドア・カーペット)では予選を勝ち上がり準々決勝に進出しています。

また、10月のルクセンブルク・オープン(WTAインターナショナル:インドア・ハード)には世界ランク1091位ながら果敢に挑戦し、当時世界ランク235位のユリア・プチンツェワ(カザフスタン)と対戦。1-6,6-1,2-6のフルセットで敗退しています。

2011年は1059位でシーズンを終了しています。

2012年

2012年、14歳のベンチッチは最初の大会、1月のプルジェロフ(チェコ)で開催されたDHL 24th Czech International Junior Indoor Championships(Grade 1:インドア・ハード)でいきなり優勝すると、つづくプラハ(
チェコ)で開催されたSafina Cup 2012(Grade 4:インドア・ハード)では単複同時優勝を達成します。

2月にはITFツアーのLeimen ITF($10,000:インドア・ハード)に出場し、予選を勝ち上がり準々決勝に進出しています。

4月のボーリュー=シュル=メール(フランス)で開催された17ème Open International Junior de Beaulieu-sur-Mer(Grade 1:アウトドア・クレー)、サルソマッジョーレ・テルメ(イタリア)で開催された29th International Tournament of Salsomaggiore(Grade 2:アウトドア・クレー)とシングルス連続優勝を達成します。

つづく5月のプラート(イタリア)で開催された20th International Junior Tournament Citta’ Di Prato(Grade 2:アウトドア・クレー)ではダブルスで優勝、6月のウィンブルドン・ジュニアではダブルスで準優勝を飾りました。

6月にはスヘルトーヘンボス(オランダ)で開催されたトップシェルフ・オープン(WTA International:グラス)に出場し、当時世界ランク64位のウルシュラ・ラドワンスカ(ポーランド)に2-6,3-6のストレートで敗退しています。

9月のUSオープン・ジュニアでも、決勝で破れダブルス準優勝という結果でした。

その後のITFツアーではSharm El Sheikh 63 ITF、Sharm El Sheikh 64(いずれも$10,000:アウトドア・ハード)で連続優勝し、2011年には予選で出場したルクセンブルク・オープンにワイルドカード(主催者推薦枠)で出場しています。世界ランク618位だったベンチッチは、当時世界ランク41位のビーナス・ウィリアムズ(USA)に3-6,1-6と一蹴されました。

2012年は626位でシーズンを終了しています。

2013年

2013年のシーズン当初はジュニアサーキットではなくITFツアーを中心に転戦しました。その間の優勝はありませんが、予選から出場し、ほぼ本戦に勝ち上がるだけの実力を示していました。

ジュニアツアーでは、5月のサンタ・クローチェ(イタリア)で開催された35° Torneo International Citta Di Santa Croce(Grade 1:アウトドア・クレー)、次の週にミラノで開催された54 Trofeo Bonfiglio(Grade A:アウトドア・クレー)に出場し、シングルス連続優勝。そのままの勢いで全仏オープンジュニアでもシングルスで優勝し、ジュニアグランドスラム初制覇を達成します。

そのままの勢いでグラスシーズンに突入し、AEGON Junior International Roehampton(Grade 1:芝)、ウィンブルドンジュニア(Grade A:芝)とシングルスを勝ち続け、2つめのジュニア・グランドスラムタイトルを制覇しました。

残念ながら最後のジュニア・グランドスラムとなるUSオープン・ジュニアは準々決勝で敗退してしまいますが、これを最後にプロツアーに専念することになります。

USオープン・ジュニア終了後、当時世界ランク326位のベンチッチは日本に来日し、東レ パン・パシフィック・オープン(WTAプレミア:アウトドア・ハード)にワイルドカード(主催者推薦枠)で出場、一回戦でダリア・ガブリロワ(当時ロシア)を6-2,5-7,7-5のフルセットで破り、二回戦で当時世界ランク11位、大会第7シードのペトラ・クビトバ(チェコ)と対戦。5-7,4-6のストレートで敗退しています。

10月に大阪で開催されたJAPAN WOMEN’S OPEN TENNISには予選から出場。予選三試合を勝ち抜き、二回戦で当時世界ランク20位、大会第3シードのサマンサ・ストーサー(オーストリア)と対戦し、4-6,2-6のストレートで破れました。

その後、日本のITFツアーを転戦し、牧之原国際女子オープン($25,000:砂入り人工芝コート)で準優勝、浜名湖東急カップ($25,000:砂入り人工芝コート)でベスト4、ダンロップワールドチャレンジ2013($75,000:室内カーペットコート)でベスト4という好成績を収めました。

2013年は、2012年の626位から一気に400位近くランキングを上げ、212位でシーズンを終了しています。

2014年

2014年は全豪オープン予選からスタートし、予選三試合を勝ち抜いて本戦に初出場、一回戦で当時世界ランク80位のクルム伊達公子と対戦し、6-4,4-6,6-3のフルセットで勝利。二回戦で当時世界ランク4位、大会第4シードのナ・リー(中国)と対戦し、6-0,7-6(5)のストレートで敗退しました。

4月のサウスカロライナ州チャールストン(USA)で開催されたファミリー・サークル・カップ(WTAプレミア:アウトドア・クレー)に出場。予選二試合を勝ち抜き本戦に出場すると、一回戦で当時世界ランク29位のマリア・キリレンコ(ロシア)、三回戦で当時世界ランク35位のエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)、準々決勝で当時世界ランク11位、大会第3シードのサラ・エラーニ(イタリア)を破り準決勝まで進出しました。

世界ランク80位で迎えたフレンチ・オープンは、一回戦でビーナス・ウィリアムズ(USA)に4-6,1-6のストレートで敗退、ウィンブルドンは三回戦まで勝ち上がり当時世界ランク3位、大会第3シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)と対戦し、4-6,1-6のストレートで敗退しました。

USオープンでは、当時世界ランク58位のベンチッチが快進撃をします。一回戦で当時世界ランク64位のヤニナ・ウィックマイヤー(ベルギー)、二回戦で当時世界ランク33位、大会第31シードの奈良くるみ、三回戦で当時世界ランク7位、大会第6シードのアンジェリク・ケルバー(ドイツ)、四回戦で当時世界ランク10位、大会第9シードのエレナ・ヤンコビッチ(セルビア)から勝利し、ベスト8に進出しました。

USオープン終了後、堂々の世界ランク34位のベンチッチは、二年連続で日本に来日し、東レ パン・パシフィック・オープン(WTAプレミア:アウトドア・ハード)にワイルドカード(主催者推薦枠)で出場します。一回戦では当時世界ランク23位のスベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)を6-3,6-0のスコアで圧勝。二回戦で当時世界ランク15位のルーシー・サファロバ(チェコ)と対戦、6-3,4-6,2-6の逆転で敗退しました。

最後に、2014年に新設された天津オープン(WTAインターナショナル:アウトドア・ハード)に第3シードとして出場。WTAツアー初の決勝に進出しましたが、当時世界ランク62位、大会第6シードのアリソン・リスク(USA)に3-6,4-6で敗退し、惜しくも優勝を逃しました。

2014年は17歳にして早くもTOP50の壁を破り、33位でシーズンを終了しています。

2015年

シーズン当初はなかなか調子が上がらず、大会第32シードとして迎えた全豪オープンは、一回戦で当時世界ランク73位のユリア・ゴルゲス(ドイツ)に2-6,1-6と惨敗に終わります。

北米シリーズには調子が上向きになってきましたが、クレーシーズンを迎えるとなかなか勝てなくなり、クレーでの調子が上がらないまま迎えた全仏オープンは、二回戦で当時世界ランク16位、大会第16シードのマディソン・キーズ(USA)に0-6,3-6とストレート負けを喫します。

芝のシーズンを迎えると今までの調子がまるでウソのように調子を取り戻し、トップシェルフ・オープン(WTAインターナショナル:グラス)では準優勝。AEGON国際イーストボーン(WTAプレミア)では決勝で当時世界ランク13位のアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)と対戦し、6-4,4-6,6-0のフルセットで勝利。WTAツアーのシングルス初優勝を達成しました。ウィンブルドンでもその調子を維持し、四回戦まで進出しました。

ベンチッチの実力が本物だと証明されたのは、8月にトロント(カナダ)で開催されたロジャーズ・カップ(WTAプレミア5:アウトドア・ハード)での優勝です。

一回戦で当時世界ランク25位のユージェニー・ブシャール(カナダ)を6-0,5-7,6-2のフルセットで、二回戦で当時世界ランク5位、大会第4シードのキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)を7-5,7-5のストレートで、三回戦は当時世界ランク24位のザビーネ・リシキ(ドイツ)を6-1,1-6,7-6(3)の接戦で破ると、準々決勝で当時世界ランク6位、大会第6シードのアナ・イバノビッチ(セルビア)から6-4,6-2のストレートで勝利し、準決勝まで勝ち上がりました。

準決勝の相手は、女子テニス史上最強と言われる絶対女王、セレナ・ウィリアムズ(USA)、若い勢いだけでは勝てない相手です。ところが、ベンチッチはこの絶対女王を3-6,7-5,6-4の逆転で下します。セリーナは試合後にこう言っています。

今日は本当にいいプレーができなかった。プロがすべきプレーではなかったと思う。まるでアマチュアのプレーだった。

今日は私の日ではなかった。来週や、できれば全米オープンまでにはこれを修正できるといいんだけど。

引用元:thetennisdaily.jp

たしかに、この日のセリーナは調子が良くありませんでした。それでも、その調子の悪いセリーナに勝つのも普通のテニス選手にとってはものすごく大変なことです。それをまだ18歳のベンチッチが成し遂げたというのは、やはり偉大なことだと言わざるを得ません。

そして、決勝では当時世界ランク3位、大会第2シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)と死闘を演じ、7-6(5),(4)6-7,3-0の時点でハレプの棄権という形でベンチッチのWTAプレミア5初優勝が決まりました。この大会でベリンダは、トップテン選手を4人も倒して優勝しました。さすがに四回もまぐれは出ませんから、この優勝でベンチッチは、トップ10選手にも警戒されるべき存在になったと言えるでしょう。

USオープンでは、二回戦で当時世界ランク88位の土居美咲に、第2セットでマッチポイントを握られましたが、それをひっくり返しての大逆転勝ちをしてみせ、TOP20選手の意地を見せましたが、三回戦で当時世界ランク23位、大会第23シードのビーナス・ウィリアムズ(USA)に3-6,4-6のストレート負けを喫しました。

その後、東レ パン・パシフィック・オープン(WTAプレミア:アウトドア・ハード)に第8シードとして出場。準々決勝で当時世界ランク8位、大会第3シードのガルビネ・ムルグッサ(スペイン)を7-6(1),6-1のストレートで、当時世界ランク6位、大会第1シードのキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)を6-2,6-4のストレートで破って決勝進出しましたが、決勝で当時世界ランク13位、大会第7シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)に2-6,2-6のストレートで破れ、優勝を逃しました。

2015年は世界ランクを14位にランクアップして、トップ20に定着する活躍を見せました。

2016年

2016年はブリスベーン国際二回戦、シドニー国際準決勝と順調なスタートを切り、全豪オープンを迎えましたが、四回戦で当時世界ランク5位、大会第5シードのマリア・シャラポワと対戦。5-7,5-7のストレートで敗退しました。

フェドカップ後、大会第1シードとして出場したサンクトペテルブルク・レディース・トロフィー(WTA Premiere:インドア・ハード)では、決勝で当時世界ランク16位、大会第2シードのロベルタ・ビンチ(イタリア)と対戦し、4-6,3-6のストレートで破れ、準優勝となりました。

その後、2月に開催されたサンクトペテルブルク・レディース・トロフィー(WTA Premiere:インドア・ハード)に出場。二回戦で当時世界ランク20位のアナ・イバノビッチ(セルビア)に5-7,2-6で破れています。

つづくドバイデューティーフリー・テニス選手権(WTAプレミア5:アウトドア・ハード)では当時世界ランク20位のエレナ・ヤンコビッチ(セルビア)に6-4,5-7,4-6の逆転で敗退、次のカタール・トータル・オープン(WTAプレミア5:アウトドア・ハード)でも初戦となる二回戦で当時世界ランク43位のココ・ヴァンダウェイ(アメリカ)に4-6,2-6で破れています。

年度別成績(2016年2月26日現在)

世界ランクWTA
ITF
シングルスダブルスシングルスダブルスシングルスダブルス
2011105924
20126261067010212240
2013212466211293
201433208201724
2015146841211210
201675912632
通算成績734517183518133

タイトル

WTA シングルス

2015年

  • AEGON国際イーストボーン(WTAプレミア)
  • ロジャーズ・カップ(WTAプレミア5:アウトドア・ハード)

WTA ダブルス

2015年

  • スパルタ・プラハ・オープン(WTA International:アウトドア・クレー)
  • シティ・オープン(WTA International:アウトドア・ハード)

短評

下部ツアーを最低限の経験でクリアし、もう完全にTOP20に定着しました。基本的にどのサーフェスにも対応できる柔軟性がありますし、とにかく頭脳的なテニスをしますので、ラドバンスカやハレプが好きなテニスファンなら彼女のことは嫌いではないでしょう。あとは一年を通じて安定したテニスができるフィジカルと精神面の成長ですね。うまくいかないときは精神的に不安定になるのが今後の課題です。

間違いなく今年のリオ五輪ではメダル候補ですし、2020年の東京オリンピックでもまだ23歳ですから、今よりももっと強くなっていそうです。

スポンサーリンク

コメント

この記事へのコメントはありません。

コメントする


※メールアドレスは公開されません。